胃ろうについての考え方をいきなりお話する機会というか羽目になりました。
医師や看護師ではなく、相談員から話を聞きたいとのことでした。一応、自分の考えを述べましたし、みてきた経験なども踏まえて話しましたが、決してそれが正しいわけではないのですがひとつの考えとしてお聞きください。
数日前に、秋葉原のワーキングスペースの主催さんとなぜか介護について少し話をしました。
その人が一番言ってたのは
胃ろうってなに?<ほぼ文句。あれは医療者の怠慢だということです。面倒くさいから、穴開けるんでしょ?なんか、適当な理由をつけて、作っちゃうみたいな。
この人すんごいこと言っちゃうんだな。ふーん。そうか。そういう観方があるか・・・というより、よっぽど嫌な思いをしたんだな・・・と思うことがあります。
私も結構「胃ろう」に関しては嫌な思い出が多い
私も、いきなり当時の上司の先輩の偉い人がなにがし省のお偉いさんだった(すでに過去の話)人に胃ろうくっつけるだけくっつけて、「あとはよろしく」ってぶんなげてきたことがあります。マジでいかった。ただ、患者さんや家族は説明もなかったということで私がなんとなく素人としての説明をします。
本来は術前に医師からとくと説明してほしいよね。してるんだろうけど。だけど、「きいてない」「こんなことになるなら同意しなかった」などなど、多くのクレームをいただいていたので、いったいどんな説明がされていたのかもう腹立って上司に聞きましたよ。そしたら怒った上司は「だったらIC同席せい!」と言い始め、看護師がいるんだからさ~って思いつつも同席させられるようになっていい加減にしてって思いました。
胃ろうについてどこかで書いたきがするんだけど、おさらい
胃ろうは、経管栄養のひとつ(排液の場合もあるから一概には言えないけど)。
胃ろう・・・経費内視鏡的胃瘻増設術による胃ろうのこと。
侵襲や、合併症が少ないから、結構普及している。種類は4種類。胃内固定板による分類(バルーンかバンパーか)・チューブの長さとわけられてます。
胃からのクダについては交換が必要となり、初回の交換は病院でしてそのついでに自宅でも医師がきて変えられるように比較的簡易なものに変えられます。MSWさんはそこも退院前カンファレンスで胃ろうの種類や太さ?などなど必要な情報を在宅医にお伝えします。
詳細はよいページがあったので、そこでみてください。MSWは知ってた方がいいです。
さて、激おこぷんぷん丸のおじさんの意見に戻ります
なんで胃ろうになるんだーーーーー!!!!
口から栄養がとれないから。まんまじゃん・・・。
そもそも、だれでも胃ろうを作れるわけではないのです。当たり前ですが。
まぁいらなくなったらとればいいわけだしね。
胃ろうをつけるにあたって
- 経口摂取が困難である(脳血管疾患、認知症、神経難病などが基礎疾患にある)。
- 経口摂取ができても、誤嚥性肺炎を繰り返す。
- 腫瘍などにより咽頭・食道・胃噴門部が狭窄している。
- 長期成分栄養が必要である(クローン病など)。
- あとがんなどによるイレウス(腸閉塞、医幽門閉塞)減圧目的なんですって
ガイドラインがあるんです。嚥下機能の検査もちゃんとしているし・・・してたはず(当時STさんいなかったけど、先生がやってたんでしょ)。
▲最新は自分で探してね。わかりやすい図を探しました。
でも、その主催さんは、とれればいいけど、とれない場合の胃ろうはどうなのよって話らしい。そうね、とれなかった場合は・・・。いや、とれない場合って、そのまま胃ろうをつけたまま死んでしまうということでみなさんつけるんではないだろうか。
使えない人はIVHかTPN・・・(IVH=intra venous hyperalimentation=経静脈的高カロリー栄養法→静脈からの栄養摂取
TPN=tatal parenteral nutrition=完全非経口(非経腸管)的栄養法→腸管以外からの栄養摂取
激おこぷんぷん丸はちゃんと説明受けて家族に胃ろうをつけたのか
なんか受けてなさそう。いや、受けてるはずだけどきいてなかったのかな。どこが問題になるかなんて神様もしらないと思う・・・。
さて、どっちがいいかという問題ではなく、胃ろうはどうですかって話ですね。
誤嚥性肺炎は高齢者にとって命にかかわることだから(くせになるそうです=私はなんとなく誤嚥性肺炎で命を落とすような気がする・・・)、それを回避させるっていう目的があるのだと熱弁振るってた医師がいました。ほっといたら、餓死してしまうわけで・・・。あと、某病院で院長をしている胃ろう第一人者の話をきいていると「胃ろういいかも」って思ったりしました。まぁ昔はどうしていたんだろう。餓死ですかね・・・。おなか破裂して残念なことになるとか。
ちなみに「聞いたの?」って尋ねてみると「聞いてない!!!」。「いや、聞き逃してない?」っていおうものなら、病院の回し者!って言われそうだし、言われても私そんなすごくないから違うよって思って「なるほど」「そんなんですね」の繰り返しモードにかわっていました。
その後、私が胃ろうについて考えたこと
私は今の医学があるので、昔の人とは選択肢の幅が違うし、それを選択してはいけないというわけではないと思う。自分の大事な人が餓死ってのは現代の医学ではありえないし、みてる方も耐えられない。
満足がいくような死を考えられる幸せというのを自覚したりするってのはどうでしょう。どんどんこういった疑問を持つ人が増えていけばいいと思う。そしてお医者さんに満足いくよう話をきくといいと思います。だって、栄養とらないとそのうち死にますよ。選択肢があるなら提示してもらって選ぶことが私は大事だと思います。
それから、栄養とることがよくない場合もあるのでそのときは胃ろうすら選択肢にあがってきません。
あと、介護するする側される側。その家族のことも考えてしまいますよね。でも、家族が胃ろうで生きてっていうなら考えてみてもいいんじゃないかな。
動けるなら、胃ろうって簡単になったので、自分でやれば?(自分で胃ろうから、チューって栄養剤をいれちゃうの)って思います。やってる人結構いますよ。
たまに胃ろうになったがゆえに寝たきりになったという人がいます。むしろそのパターンが多い。でも、それだけが原因かというとそうでもない。どっちが多いかは学会で聞いてください。日本老年医学会とか調べたらでてきます。
いろんな人が一人の人に関わってくるのだから主催さんのように、
なんで胃ろう?なんで?なんで?
お医者さんを困らせない程度のケチをつける人が増えればいいと思う。そしたら、心ある医師はちゃんと応えると思う。心ある人は力になろうとすると思う。
理想やきれいごとなのだけど、そうした人がいないよりいたほうがいいし、いるだけでなく増えればそれが波になることもあるのかも・・・とは思ったりする。
主催さんがいう胃ろうは、医師の怠慢についての文句だから、医師がしっかり患者に寄り添って、胃ろう増設に関して、とことん話し合えるようになれば、ゆっくりと解決するような気がする。
医師は時間がないといっておろそかにしがちな患者さんの思いだけど、それを掬い取ってくれる医師が増えればいいとか思いました。ただ、確かに医師って忙しいんですよね。家族もその時間無理とか平気で言ってきたりますが。
たまに、胃ろうから栄養をとるくらいなら、点滴からの栄養がいいとかいう人がいます。
ちょっとまったー!!!!
と言いたいです。そういう人は絶対に、双方の違いを医師からとっくり説明を受けてください。マジで簡単に選択ちゃだめだから。
個人的に私は年齢、家族、体力、現病名などを加味して胃ろうにするかを決めると思います。面倒だろうけど、知っておいて損はないことを書いてみました。
どんな栄養の取り方をするにせよ、誰にも後悔はしてほしくないと思いました。私も後悔したくないしね。ハルさんにも迷惑かけたくないしね。
おわり。誤字脱字はそのうち直します(もはや定型文)。