40歳からのブログ MSWの日常

ソーシャルワーカー備忘録。雑記。旅行記。軽く福祉。

【医療】TMN分類について

紹介状によくのかってくるTNM分類。昔まとめたことがあるのですが、詳細にのっているページがあったので、自分メモ用にとっておきます。

壁深達度

TX 壁深達度の評価ができない TX 原発腫瘍の評価が不可能
T0 癌を認めない T0 原発腫瘍を認めない
Tis 癌が粘膜内にとどまり、粘膜下層に及んでいない Tis 上皮内または粘膜固有層に浸潤
T1a 癌が粘膜下層(SM)までにとどまり、浸潤距離が
1000μm未満である
T1 粘膜下層に浸潤する腫瘍
T1b 癌が粘膜下層(SM)までにとどまり、浸潤距離が
1000μm以上であるが固有筋層(MP)に及んでい
ない
T2 癌が固有筋層まで浸潤し、これを越えない T2 固有筋層に浸潤する腫瘍
T3 癌が固有筋層を越えて浸潤している
漿膜を有する部位では癌が漿膜下層にとどまる
漿膜を有しない部位では癌が外膜までにとどまる
T3 漿膜下層または漿膜被覆のない結腸あるいは直腸の
周囲組織に浸潤する腫瘍
T4a 癌が漿膜表⾯に露出している T4a 臓側腹膜を貫通する腫瘍
T4b 癌が直接他臓器に浸潤している T4b 他の臓器または組織に直接浸潤する腫瘍
注: EXのうち脈管/神経侵襲病巣は壁深達度として判定する
注: 腫瘍デポジットはT1/T2の壁深達度の判定には⽤いない

リンパ節転移

N1 腸管傍リンパ節と中間リンパ節の転移総数が3個以 N1 1-3個の所属リンパ節転移
N1a 1個の所属リンパ節転移
N2 腸管傍リンパ節と中間リンパ節の転移総数が4個以 N1b 2-3個の所属リンパ節
N3 主リンパ節に転移を認める。下部直腸癌では側方リン
パ節に転移を認める
N1c 漿膜下層または腹膜被覆のない結腸/直腸の周囲
軟部組織内に腫瘍デポジットがあるが、所属リンパ節
転移がない
N2 4個以上の所属リンパ節転移
N2a 4-6個の所属リンパ節転移
N2b 7個以上の所属リンパ節転移
注: EXのうちND(tumor nodule)はリンパ節として取扱い、NDの個数はリンパ節転移個数に計上する。
注:腫瘍デポジットのうちリンパ節が癌に置換されたものと病理医が判断するもののみをリンパ節として取扱い、その数をリンパ節転移個数に計上する。

遠隔転移

M0 遠隔転移を認めない M0 遠隔転移なし
M1 遠隔転移を認める M1 遠隔転移あり
M1a 1臓器に転移を認める M1a 1臓器に限局する転移(肝、肺、卵巣、所属外リン
パ節)
M1b 2臓器以上に遠隔転移を認める M1b 2臓器以上、または腹膜転移
**TNM Supplement. A commentary on uniform use. Forth Edition, Wiley-Blackwell, Chichester (UK),
* TNM悪性腫瘍の分類 第7版 ⽇本語版、⾦原出版、2010年、から引⽤
本規約 TNM分類*
EX:EXには脈管/神経侵襲病巣と、それ以外の病巣
(ND)がある(30頁)。
壁深達度の判定に関して、TNM分類は脈管侵襲病巣を考慮しない点で本規約と相違している。例えば、直接浸潤がSMにと
どまる癌でMPに静脈侵襲病巣を伴う場合、本規約では静脈侵襲病巣を最深部として pT2 と判定するが、静脈侵襲病巣
を考慮しないTNM分類では pT1 である。最深部が脈管侵襲であるという情報はそれぞれ以下の異なる表記法で記録され
る。

本規約:pT2 (v)-SM  (28頁)TNM分類:pT1, V1(muscularis propria)


なお、神経侵襲病巣はTNM分類においても壁深達度として判定される。**
腫瘍デポジット†(衛星結節)は、原発腫瘍の腸管周囲脂肪織のリンパ流領域に存在するリンパ節構造を組織学的に確
証できない肉眼的または顕微鏡的に認められる腫瘍胞巣または腫瘍小結節であり、原発巣からの腫瘍の非連続性の進展,
腫瘍の血管外進展を伴う静脈侵襲(V1/2)、あるいは腫瘍によって完全に置換されたリンパ節(N1/2)である。このような
デポジットがなければT1またはT2 と分類される病変に腫瘍デポジットが観察された場合は、T 分類を変更せずにN1c に分類
する。病理医が腫瘍によるリンパ節の完全な置換(通常は平滑な外形を⽰す)であると解釈すれば,衛星結節病巣ではな
く転移リンパ節として,最終的なpN 判定ではそれぞれの小結節を別々のリンパ節として数える。
原文はtumor deposits

以上

 

これからがんの勉強は続いていきます。