ハルさんが何度か読み返している本があります。
私は一度読んだきりで、映画はどんな感じかなぁと思っている次第です。ハルさんは作家さんが気に入ったのか、彼の書く本を欲しがりました。そうして家にやってきた本を読みました。
本の表紙
まだ文庫がでていないので、新書を買いました。表紙はコミックのようなタッチで描かれていました。そんなに色使いも好みではありませんが、題名はなんか惹かれる・・・そんなふうに思います。また、同じ夢を見ていた。
物語について 思ったこと
主人公の女の子は私も幼い頃、こんな感じの子供だったから少し共感するところもありました。彼女はとても賢く、大人も顔負けのディベート力を持っていました。正しいことを大人っぽくいう彼女。なんとなく、「モモ」を思い出しましたね。主人公の性格はなんだろう。純粋で、でもちゃんと幼さを残している。そんな感じ。
ちなみにネタバレも含む感想なのですので、ご了承ください。
登場人物
主人公:小学生。だいぶ生意気。正しいことを正しいと言ってしまうので人から疎まれそう・・・。
南さん:小説をこっそり書いている少女。
アバズレさん:多分、あまり良いお仕事をしているわけでないけど、主人公を優しく見守るここと優しい美人さん。多分。
おばあちゃん:何故か全てを理解しているようなそんな感じ。行き場を失った主人公に最後まで寄り添う。そりゃそうだよね。綺麗な絵画を所持している。
桐生くん:主人公の同級生。すごく絵が上手。
この本では「幸せについて」考えます
小学校の授業で幸せについて考えるんです。そこで主人公と桐生くんが出す答えも可愛らしい。私の幸せは、「ハルがそこにいることです」。
人の幸せってなんでしょうね。
私がとても気に入っているセリフ。そして、主人公を尊敬した瞬間がありました。
「ええ、私、桐生くんの敵だったことなんて一度もないわ」P207
彼女は、大事な友達に堂々とそう言い切るのです。私が思ったのは、味方が自分にいないとしても、誰かの味方でいることを断言できるその強さは素晴らしいということです。
私は、自分の味方が多い人生より「自分が誰かの味方でいれる」そんな人生がいいなって思いました。
感想
前作、「君の膵臓を食べたい」とはだいぶ話が違います。当たり前かな?特に感動して泣くというわけではありませんでしたが、でも、私はこちらの物語が好きです。暖かい、ほんわかした気持ちになれたからです。ただ、私は、違う作家の似たような?本を同時に読んでいたので、微妙な気持ちになりました。
途中、主人公と南さんに別れの時がくるのですが、そこで私は物語の大筋がわかってしまいました。なるほど、そういう話か・・・・。そんな感じ。勘のいい人はわかってしまうと思いますが、そこはこらえて読み進めて見てください。きっとちょっとほんわかした気分になれると思います。