40歳からのブログ MSWの日常

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医療ソーシャルワーカー(MSW)が関係する算定について 介護支援連携指導料バージョン

医療ソーシャルワーカー(以下MSW)はある程度のお金の勘定ができないとならないと思っています。私が意識した算定(お金の計算)についての話です。MSWさんは覚えておいて損はないし、MSWでなくても病院に入院したらこうしたお金が取れられるんだ~と気になる方は読んでみてください。

レセプトは、患者が受けた保険診療について、医療機関が保険者(市町村や健康保険組合等)に請求する医療報酬の明細書のことである。医科・歯科の場合には診療報酬明細書、薬局における調剤の場合には調剤報酬明細書、訪問看護の場合には訪問看護療養費明細書ともいう。医療機関内では単にレセということが多い。レセプトは、患者の氏名、保険者番号や病名等を記入した上書き部分と、診療報酬点数、療養の給付、食事・生活療養の欄で構成されている。引用:ウィキペディア

MSWが調整可能な加算(算定)についてまとめてみました。誰も教えてくれなったので自分で調べて実行してみた実録です。間違いがあったら訂正しますのでご連絡お待ちしています。参考元は平成28年度です。年度ごと変わってくるので注意をしてください。

要注意:急性期向けの話です。

介護支援連携指導料

当該保険医療機関に入院中の患者に対して、患者の同意を得て、医師又は医師の指示を受けた看護師、社会福祉士等が介護支援専門員と共同して、患者の心身の状態等を踏まえて導入が望ましい介護サービスや退院後に利用可能な介護サービス等について説明及び指導を行った場合に、当該入院中2回に限り算定する。この場合において、同一日に、区分番号B005の注3に掲げる加算(居宅介護支援事業者の介護支援専門員と共同して指導を行った場合に限る。)は、別に算定できない。

400点 入院中2回

ケアマネジャーさんと連携をとりましょう。

初回指導

介護サービスの利用見込みがついた段階で、退院後の生活を見越し、当該地域で導入可能な介護サービスや要介護認定の申請の手続き等の情報について、患者や医療関係者と情報を共有することで、適切な療養場所の選択や手続きの円滑化に資するもの

上記のように、患者さんのケアマネジャーさんとソーシャルワーカーが顔合わせします。ケアマネジャーさんが挨拶に見えたらMSWでなくても看護師さんでも逃さず、顔合わせをして退院支援に向けて協働できるよう心がけましょう。

2回目

実際の退院を前に、退院後に想定されるケアプランの原案の作成に資するような情報の収集や退院後の外来診療の見込み等を念頭に置いた指導等を想定したもの

 2回目は具体的な退院について話し合いを行いたいので、たまに退院時カンファレンスと被ることがあります。その場合は、2回目の点数はとれません。

介護支援連携指導書に記載したいこと

  1. 病棟 (病室)
  2. 患者氏名
  3. 介護連携指導を行った者の氏名・職種を記載
  4. 退院に係る課題
  5. 退院に向けた連携指導内容
  6. 予想される退院先(退院後に利用が望ましい介護保険サービス、訪問系医療サービス、通所系サービス等)を記載
  7. 介護保険外サービス
  8. 要介護度 (支援 1・2、介護度 1・2・3・4・5、申請中)
  9. 介護保険有効認定期間
  10. 入院期間
  11. 退院後の受診先
  12. 備考欄
  13. 介護支援連携日の日付
  14. 「介護保険サービスについて説明を受けました。今後、ケアプランの情報提供に同意します」一文を記載
  15. 患者さん本人か本人がサインできないなら家族、ケアマネジャー、MSWなど指導を行った病院関係者のサインをもらう

上記のような表をあらかじめ作成し使いまわしていました。1回目と2回目両方に使えるようにしていましたが、徐々に見やすく簡略化しました。マストなのは赤字の部分です。

患者 ・家族氏名、ケアマネ氏名、担当MSW氏名の3者のサインは必須

患者さんの入院から退院まで

  1. 医師がリハ処方の際、MSWに関してはインテークと退院支援の同時処方指示を行う。
  2. MSWインテーク面接。
  3. リハビリカンファレンス参加とケースワーク退院に際して、ケアマネジャーとの連携が必要と判断し時点で患者 ・家族の了解を取り、ケアマネジャーに来院を依頼する。
  4. 家族とケアマネジャーが来院時に介護保険を中心とした支援について話し合い、1回日の連携の調整を行い、その場で指導書を作成して患者(代筆の場合あり)かその家族、ケアマネジャーにサインをもらう
  5. 作成した指導書は4枚のコピーを取り、家族とケアマネジャーに渡し、ケアマネジャーには後日ケアプラン表の送付を依頼する。上記のケアマネジャー来院時に看護師が立ち会わなかった場合は看護師に連携内容について口頭報告を行うと共に病棟の診療録に連携内容を記録する。
  6. 指導書の原本は医事課に回し、診療報酬請求をお願いする。3枚目のコピーはMSWのケース記録にファイルしてMSW としての記録を書く。
  7. 4枚目のコピーは相談室用の記録としてファイル。
  8. 2回目の連携はケアマネジャーが再度来院した時か、1回目の連携が済んでおり、患者退院に合わせて開催する患者 ・家族、ケアマネジャー、サービス提供事業者と院内スタッフを交えたサービス担当者会議を開催した場合です。患者退院後、ケアプラン表がMSWに届いた時は回覧付茎を付けて医師、看護師、リハスタッフに回覧する。
  9. ケアプラン表が一巡して、MSWに戻ってきたら、指導書を診療情報管理室に届けて診療録にファイルしてもらう。

かなり細かいのですが、私は、赤線の部分は大事にしていました。

介護支援連携指導料のまとめ

お金はそんなにもらえないけど、でも、これって地域連携のコトだから大事だと思っています。ケアマネさんとしっかり話をして家に帰ってもらいたいですよね。

私はこうした算定について教えてもらったことは一度もありませんでしたが、大きな病院だと研修で教わるそうです。そんな素敵な病院に就職できたならよいですが、私のようないきなりMSWになったという人は大変だと思います。参考にしていただけたら幸いです。

ちなみに・・・患者さん、患者さんの家族の方

サインをした時は文書名をよくみましょう。サインしてと言われて言われるがままサインはしないようにしてほしいと思います。

上記のような書類にサインしてたら、3割負担の患者さんなら1,000円前後の支払いが発生しているはずです。しっかと退院に向けて病院にがんばってもらってください。ただ、書類にサインだけでお金をとられるのはもったいないと思います。

退院支援はしっかりするべきだし、患者さんもしっかりしてもらうのがよろしいかと個人的に考えています。

追伸:点数が間違ってたらごめんなさい。あと私が重要だと考えていたところを重点的に書いたので「これも書けよ!」というご指摘があれば加筆します。

医療ソーシャルワーカー向けのお話

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