40歳からのブログ MSWの日常

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相談を受けたら意識してみたい バイスティックの7原則を簡単に説明してみた (ソーシャルワーカー必須の作法)

バイスティックの7原則について、わかりやすく説明してみたいと思います。

今日改めて勉強する機会があったので、復習です。

ソーシャルワーカーであれば必須の知識。しかしこれができている人はそうそういないというバイスティックの7原則です。仕事にもつかえるので、相談援助職の人は覚えておくべきだと思っています。試験にでる年もあります。

これはコミュニケーションの基本に近いところでもあるので、社会福祉士目指していなくても人からよく相談を受ける、相談を受けたい、むしろそれを仕事にしたいという人は是非、覚えてみてください。私は暗記してないけども。知ってる人もぜひぜひ。

ケースワークの原則として「バイステックの7原則」がある。バイステックの7原則とは、アメリカのケースワーカーで社会福祉学者のフェリックス・P・バイステック(Felix P.Biestek)が1957年に著書『ケースワークの原則』で記したケースワークの原則である。バイステックの7原則は、現在においてケースワークの基本的な作法として認識されている。引用元:ウィキペディア

なんか、実際の本よりウィキペディアのほうがわかりやすく書かれているという現実。

私は実際に本を買いました。実際にソーシャルワーカーがこの本を買っているかというと私の周りに買った人はいません。

1.個別化

同じようにみえても、同じ問題は存在しない。

ひとそれぞれ悩みは違うし、みんなみんなが個別の人間なんだよということ。当たり前すぎる。この人はこんな人だからこんな考え方だよねとか結構職場で飛び交う個別化話。私は個別化を図る相談員が一番苦手です。私も常にそうならないようにしたいものです。

2.意図された感情表現

覚えるのが難しいこの言葉。

相談者の感情表現の自由を認めましょう。そして、こちらも自由に感情表現をしてもらえるようにこちらも表現のコントロールをいたしましょう。でも、どうやったらそんなコントロールができるのか。これって経験あるのみではないかと思う。なんとなく、なんとなく。親身に話を聞いてるとそれとなく理解できる微妙な原則だと個人的には思っています。

3.制御された情緒関与

相談者の感情をのみこまないようにしましょう。かわいそうとか同情してはいけません。過度な感情移入をしないようにただひたすら聴きます。もちろん、適度に頷きます。辛いという人と同じ気持ちになって辛くなってしまっては元も子もありません。こちらはその問題解決をしたいのだから、冷静になりましょう。でも、冷静な顔はダメだと思います。そこはさきほどの意図された感情表現で乗り切ってください。個人的には、相談員が感情に飲み込まれてもまぁいいんじゃないかって思うことがあります。一応、原則だから。

4.受容

頭から否定したりしないように注意です。しかし何でも受け入れることでもありません。中立、中立。相手の感情表現がどんなものであれ基本的にはなんでも傾聴姿勢です。文句言われても傾聴。でも絶対に謝罪はしません。傾聴です。受け入れることと傾聴は私は違うものだと思っています。ちょっと技のいる行為だと思います。私が上司と対するときはこんな気分。そう表現の自由。職業選択の自由って言葉知ってるか?と言いたくなるのもじっと我慢。その事実は受け入れてますから。あと相槌と受容・傾聴は全然別物です。要注意。

5.非審判態度

援助者は善悪を判断しません。そもそも何が良くて何が悪いのか。そんなもの神でない限りわからないのだから。ある意味、当たり前。相談者の価値観を評価しないってことです。誰の価値観だって評価しないよね。本当に当たり前。私の職場の先輩はよく、コレをします。

「それはよろしくありません」

思っててもそのセリフを使うことがよろしくありませんと毎日私は思っています。言い方があるでしょうに。でも、逆にこれを言ってもらいたくて相談に来る人もいるのでこれもアリなのかなと思うことが最近増えてきました。

6.自己決定

あくまでも自らの行動を決定するのは相談者自身。自己決定を尊重してください。付け放しているのとはちょっと違います。自分が決めて自分で解決するという考え方。そこまで一緒にいるのが相談員。そんな感じ。

7.秘密保持

個人情報保護の原則。これは法律でもうたわれていること。相談内容とか秘密は守るよという姿勢だし約束です。個人情報保護法なんてできてるしウカツに職場外で仕事の話などできません。ちなみに私は、ブログで書いたことで仕事がらみの話はほとんどフィクション化しています。個人が特定されないように書き換えています。

改めてみてみると当たり前のことをそれっぽく書かれているような気がします。

まとめ

実際はその本は机でホコリをかぶっていますが、たまに読み返すとはっとすることが多いです。ソーシャルワーカーを含む相談援助職の基本と言われている原則ですが、結構知っている人は多いし、知らなくても何気にこれらの原則に忠実な友達もいます。これは天性の援助者なんだろうな~って思います。

私ができているかというとそうではありません。相談業務中はとても意識していますが、それ以外はこんなこと意識して生きていません。

たまにこうした基本に立ち返ると自分がいかにダメなのかがわかるし、謙虚な気持ちになれるのでたまにはいいのかなと思ったりします。