最近、久しぶりに本を読み返しました。若いころ、ハルパパさんにこれはお勧めだから読んでみたらと言われ手に取った本です。
アルジャーノに花束を あらすじ
はじめは、本当に読みづらい・・・。カタコトだけでなく分離脳なのではないかというかきかた。なんのこっちゃ・・・。それを我慢して読みつづけた。主人公はチャーリーという男性。知的障害者っぽい。アルジャーノンって誰ですか？
そしたらネズミさんの名前でした。
アルジャーノンは、脳の手術を受けている。ネズミだけど、チャーリーと競って迷路ゲームに勝利してしまう。チャーリーは、この脳手術を受けることになった。チャーリーのIQがあがるにつれ、文章も読みやすくなる。文体は、彼のIQを反映しているのだ。（ちなみに原本も同じように、アルファベットの綴りが間違っているので、可能な限り正確に翻訳されている様子）。読み続けているうちに、彼には今まで精神遅延のころには気づかなかった様々なことが理解できるようになる。
恋もするし、人のことを偉そうに批判したりするようになった彼を好きだという人間は減っていき、彼自身も多くのことで苦しむ。そんな中、アルジャーノンは常軌を逸する行動にでるようになった。アルジャーノンは彼の大事な友達であり、同じ実験材料（モルモット）という境遇の中生きてきたかけがえのない仲間。そのアルジャーノンは死んでしまう。彼は自分もアルジャーノと同じ運命をたどると理解した。
きっと読んだ人が考えた幸せとはなにか
彼は、知的障害をもち、脳手術により知能を回復させた。しかし、その知能は彼のもっていた性格を変化させ、彼を孤独においやった。
きっと、パン屋で働く彼の性格のまま（だからこそこの仕事だったわけだが）、知能が向上していれば、幸せだったかもしれない。知能とはなんだろう。賢いとはなんだろう。
この本を読んだら、絶対に泣くのだけど、単に彼がかわいそうで、でも、かわいそうと思う私は傲慢なのではないだろうかと不安になる。
しかし、彼は実験台になったが、それはまた不幸だっただろうか。不幸ではなかったと彼はいうだろう。それでもよかったのだとチャーリーはいうのだと思う。
彼は幸せなの。不幸なの。
私は当時、新しい命題を突き付けられた気分だったのを覚えています。
結構ドラマ化やら映画化されております
観てないけど泣けると思います。
