40歳からのブログ MSWの日常

ソーシャルワーカー備忘録。雑記。旅行記。軽く福祉。

咽頭がんの亜部位(たまに紹介状に書かれて意味不明だったから調べてみた)

MSWの自己学習としての備忘録。

- 披裂軟骨および披裂間ヒダの高さから輪状軟骨下縁まで拡がる咽頭食道接合部(すなわち、輪状後部)。
- 咽頭喉頭蓋ヒダから食道上端まで拡がり、外側は甲状軟骨を境界とし、内側は披裂喉頭蓋ヒダの表面、披裂軟骨および輪状軟骨を境界とする梨状陥凹。
- 喉頭蓋谷の底部から輪状披裂関節の高さまで拡がる咽頭後壁]

がんの大きさと浸潤(T因子)

T:原発腫瘍げんぱつしゅよう primary Tumor)は「がんの大きさと浸潤」を示します。T因子(T:原発腫瘍げんぱつしゅよう primary Tumor)は「がんの大きさと浸潤」を示します。
がんの大きさと浸潤(がんが周囲の臓器に入り込むこと)の状態によって、T1~T4の4段階に分類します。

  • T1a
    腫瘍の最大径が2cm以下T1b 腫瘍の最大径が2cmを超えて3cm以下
  • T2a
    腫瘍の最大径が3cmを超えて5cm以下、あるいは3cm以下で胸膜に浸潤がある
  • T2b
    腫瘍の最大径が5cmを超えて7cm以下
  • T3
    腫瘍の最大径が7cmを超え、胸壁きょうへき、横隔膜おうかくまく、胸膜きょうまく、心嚢しんのう(心臓を覆う袋状の膜)などに浸潤がある、または主気管支への浸潤が気管分岐部から 2cm 未満T4 縦隔じゅうかく、心臓、大血管、気管、食道などへの浸潤がある
リンパ節転移(N因子)

N因子(N:所属リンパ節 regional lymph Nodes)は「リンパ節転移」を示します。
リンパ節転移のない場合はN0、転移がある場合にはどこまで転移しているかによってN1~N3の3段階に分類します。

  • N0
    所属リンパ節転移なし
  • N1
    がんのある肺と同じ側の気管支周囲かつ/または同じ側の肺門、肺内のリンパ節への転移がある
  • N2
    がんのある肺と同じ側の縦隔かつ/または気管分岐部のリンパ節への転移がある
  • N3
    がんのある肺と反対側の縦隔、肺門はいもん、同じ側あるいは反対側の前斜角筋ぜんしゃかくきん(首の筋肉)、鎖骨上窩さこつじょうか(鎖骨の上のくぼみ)のリンパ節への転移がある
遠隔転移(M因子)

M因子(M:遠隔転移 distant Metastasis)は「遠隔転移」を示します。
転移がない場合はM0、転移がある場合にはM1に分類します。

  • M0 遠隔転移なし
  • M1a
    がんのある肺と反対側の肺内の結節けっせつ、胸膜の結節、悪性胸水あくせいきょうすい(がんのある肺と同じ側、反対側)、悪性心嚢水あくせいしんのうすいがみられる
  • M1b
    他の臓器への転移がある


ゆえに
T3N2bM0

T3:最大径が4cmを超えるか、または片側喉頭の固定する腫瘍

N2b:同側の多発リンパ節転移で最大径が6cm以下

M0:遠隔転移を認めない

いちいち面倒だけどがんによって読み方は違ってくるけど

まずはこの意味不明暗号はこうやってとくようです。

 

以下より引用しました。

TNM悪性腫瘍の分類 第7版 ⽇本語版、⾦原出版、2010年、から引⽤

TX 壁深達度の評価ができない TX 原発腫瘍の評価が不可能
T0 癌を認めない T0 原発腫瘍を認めない
Tis 癌が粘膜内にとどまり、粘膜下層に及んでいない Tis 上皮内または粘膜固有層に浸潤
T1a 癌が粘膜下層(SM)までにとどまり、浸潤距離が
1000μm未満である
T1 粘膜下層に浸潤する腫瘍
T1b 癌が粘膜下層(SM)までにとどまり、浸潤距離が
1000μm以上であるが固有筋層(MP)に及んでい
ない
T2 癌が固有筋層まで浸潤し、これを越えない T2 固有筋層に浸潤する腫瘍
T3 癌が固有筋層を越えて浸潤している
漿膜を有する部位では癌が漿膜下層にとどまる
漿膜を有しない部位では癌が外膜までにとどまる
T3 漿膜下層または漿膜被覆のない結腸あるいは直腸の
周囲組織に浸潤する腫瘍
T4a 癌が漿膜表⾯に露出している T4a 臓側腹膜を貫通する腫瘍
T4b 癌が直接他臓器に浸潤している T4b 他の臓器または組織に直接浸潤する腫瘍
N1 腸管傍リンパ節と中間リンパ節の転移総数が3個以 N1 1-3個の所属リンパ節転移
N1a 1個の所属リンパ節転移
N2 腸管傍リンパ節と中間リンパ節の転移総数が4個以 N1b 2-3個の所属リンパ節
N3 主リンパ節に転移を認める。下部直腸癌では側方リン
パ節に転移を認める
N1c 漿膜下層または腹膜被覆のない結腸/直腸の周囲
軟部組織内に腫瘍デポジットがあるが、所属リンパ節
転移がない
N2 4個以上の所属リンパ節転移
N2a 4-6個の所属リンパ節転移
N2b 7個以上の所属リンパ節転移
M0 遠隔転移を認めない M0 遠隔転移なし
M1 遠隔転移を認める M1 遠隔転移あり
M1a 1臓器に転移を認める M1a 1臓器に限局する転移(肝、肺、卵巣、所属外リン
パ節)
M1b 2臓器以上に遠隔転移を認める M1b 2臓器以上、または腹膜転移
壁深達度
リンパ節転移
遠隔転移
**TNM Supplement. A commentary on uniform use. Forth Edition, Wiley-Blackwell, Chichester (UK),
* TNM悪性腫瘍の分類 第7版 ⽇本語版、⾦原出版、2010年、から引⽤
本規約 TNM分類*
EX:EXには脈管/神経侵襲病巣と、それ以外の病巣
(ND)がある(30頁)。
壁深達度の判定に関して、TNM分類は脈管侵襲病巣を考慮
しない点で本規約と相違している。例えば、直接浸潤がSMにと
どまる癌でMPに静脈侵襲病巣を伴う場合、本規約では静脈
侵襲病巣を最深部として pT2 と判定するが、静脈侵襲病巣
を考慮しないTNM分類では pT1 である。最深部が脈管侵襲
であるという情報はそれぞれ以下の異なる表記法で記録され
る。
本規約:pT2 (v)-SM  (28頁)
TNM分類:pT1, V1(muscularis propria)
なお、神経侵襲病巣はTNM分類においても壁深達度として判
定される。**
腫瘍デポジット†(衛星結節)は、原発腫瘍の腸管周囲脂
肪織のリンパ流領域に存在するリンパ節構造を組織学的に確
証できない肉眼的または顕微鏡的に認められる腫瘍胞巣また
は腫瘍小結節であり、原発巣からの腫瘍の非連続性の進展,
腫瘍の血管外進展を伴う静脈侵襲(V1/2)、あるいは腫瘍
によって完全に置換されたリンパ節(N1/2)である。このような
デポジットがなければT1またはT2 と分類される病変に腫瘍デポ
ジットが観察された場合は、T 分類を変更せずにN1c に分類
する。病理医が腫瘍によるリンパ節の完全な置換(通常は平
滑な外形を⽰す)であると解釈すれば,衛星結節病巣ではな
く転移リンパ節として,最終的なpN 判定ではそれぞれの小結
節を別々のリンパ節として数える。